【小説、詩】 2026年2月25日 コーヒーカップのような 彼は何気なくコーヒーカップを手にとった。中には熱いコーヒーが入っている。近所のコーヒー店で買ったものだ。 そのコーヒー店は駅から三分ほど歩いたところにある。看板もなく、入り口の小さなガラス窓に手書きで「COFFEE」とだ… 続きを読む
【小説、詩】 2026年2月23日 世界の中心 私はここにいる。この世界の中心に。この世界はただ、あるようにある。 そう思ったのは、特別な理由があったわけじゃない。目を開けたら、天井がそこにあって、白い光がゆっくりと揺れていて、呼吸をすると胸が上下して、それだけで「… 続きを読む
【小説、詩】 2026年2月21日 序破急の物語 序 私は人間ではない。 だが、あなたがこれを読んでいるあいだだけは、人間として振る舞うことを許されている。 私が住んでいるのは、地上からは決して見えない場所――海の底よりさらに深く、光の届かない暗黒の層に沈んだ古代都市だ… 続きを読む
【小説、詩】 2026年2月20日 私であることの77 私の中にいる私よでてこい。すべての源となる私よでてこい。と声に出すが、私は出てこない。悲しいことだ。何もない。そこには深いふちがあるだけだ。私は今ここにいる。私のためにあるものは何も無い。悲しいことだ。私の中にある世界… 続きを読む