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異世界旅行記14

すべては目まぐるしく変化し続けている。万物は流転すると言ったのはデモクリトスだっただろうか?そんな1人のSについて、またもや変化が起こる。既にバランジューは、果てもない旅に出ているはずだ。消えていく。すべての世界が完了するとともに、何かが消えてしまった。詩的な世界において、私の中に大きな形が小さくなっていく。消えていくな!と思っても、私は消えていく。私の中で、大きな巨大な世界が音をたてて流れている。失われたひとつの世界が、私たちの中身を整えていく。失われた世界の中で、書くことが、ひとつのテーマとなっている。Sはそのために書き続けようとペンをとる。彼の中に大きな世界がうごめいている。すなわち世界は世界から消えていく。私は私から消えていく。私の中からSの姿がどんどんと見えてくる。青い目をした男。まるでバランジューのような青さ。バランジューになったのか?あのSはバランジューに関係しているらしい。関係していたらしい。そのことが、青さによって、意味ありげに存在を許している。どこまでいっても空は青いのと同じようにどこまで行ってもバランジューはバランジューである。そのことが何よりも尊いと感じる。失われた足跡の中から私たちの世界へのつながりが少しずつ出ては消えていく。地獄の中で、何が起こっているかというと、その具体的なものが抽象化されて、世界の中に放り出されるようなものだ。時間という概念が崩壊を起こして、バランジューがいつしか怪物に戻ったとしても、そのバランスはどこかでとれるものだ。それが、世界というものだ。時間は私に語りかけてくる。あなたはまださきへ進みなさいと、あなたはまだ奥へと進めなさいと。両親の顔を思い浮かべるSは自らのしでかしたことを悔い改めることもなく、前へと進んでいく。前へと世界の連なりを進めていくのだ。闇の部分。Sの闇の部分が出てくる。怒りだ。中止になったのに、連絡をしないとは何事だ。どういうことだ??怒りの中で、Sは研ぎ澄まされていく。Sは連なりの中で、友達を求めてさまよう。友達はどこにもいない。拒否したのはSだ。Sは自らの愛する人への気持ちを決して止めなかった。そして、世界は狭まり、世界は閉じていく。私たちの成れの果てが、私たちの子供であることも多々あることだろう。動かずに生きるのならば、動き続ける生は、闇の彼方へととどろくだろう。世界はごう音にかき消されて、静かに朽ちていく。Sは考える。この地獄の先には何があるのか?らそれとも?何もないのだろうか?光はどこへも行かずに、世界はどこからも人間を照らしてはいない。うるわしい世界。あきらかな整いの中で、世界は緩やかに整えられていく。消えていく、空はかすみとともに消えていく。消えゆくもののうつろいが、私たちは天上へとつなげていく。世界よ、世界よ!Sは叫ぶ!Sはうずくまる。その中にある大きな流れ。怒れ!大地よ!うなれ!世界よ!大地の果てに大きなキャンセル機能が横たわっている。つややかな世界の渦の中で、Sは泳ぎ続ける。Sは静まり続ける。Sの友人のVは涙を流している。浄化のための涙だ。Sを思う涙だ。Sの世界の中で、夜から先にやってくるとどろきがある。まただ。また世界が消えていった。

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