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わたしたちという庭の木(36)

 わたしは感じている。この世界の成り立ちを。わたしは生きている。この世界の中で。どこかへいってしまったのか?どこかにあるかもしれない姿。どこかにいるかもしれない姿。静かに落ちていく。なだらかに落ちていく。どこまでいっても空は夢のようだ。形のある世界がわたしを取り巻いている。どこかにある悲しみを他の場所から持ってきたのだろう。悲しみの中から人は息づいてきたのだろう。ただ、こらえようのない硬さが魂にへばりついている。わたしの流れはどこにもいかずに、わたし流れは消えていくのか?何もない夜がわたしに向かってくる。誰でもない現実が今か今かと、そなわってきている。行くのだ。世界はただそこにある。行くのだ。世界はゆっくりと進んでいる。行くのだ。世界はどこかへ沈んでいく。誰もいない世界へ。誰かがいる場所から向かっていく。どこまでいっても、そこにあるのは闇のような光。新しい風が吹く世界。誰にもない物事の始まりと終わり。進み行く世界。果てに輝きの泉。誰よりも愛しい。誰よりも素晴らしい。どこからいっても、あるのは、世界そのもの。あるのは、太陽そのもの。誰もが愛を叫んでいる。誰もが愛を悲しんでいる。

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