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世界の果てまで行って(35)

 どこまでいっても、そこにあるのは空だった。わたしはわたしの中にある黒い塊をスッと出していく。この塊の中に何かがあるなどと考えてはいけない。きっとそう。整えるために、わたしに息遣いを整えるために。わたしはわたしを裏切るだろう。わたしはわたしを肯定するために、過去の自分を裏切るだろう。

 生きていくことの意味を考える。わたしの心は死んでしまったのか?それとも、生きているのか?そこには、脈拍のない青い空があるだけだった。そこには、鼓動の絶えた青い空があるだけだった。悲しみはいつもブルーな気持ちにわたしをさせるけれども、それでも、その青い色の中には、厳しい赤や、あたたかな白も混じっている。つつみこまれる世界につつみこまれる愛が注いでいる。誰よりも誰よりも尊い自分自身の姿を、誰よりも誰よりもはっきりと見つめ続ける。世界はまだ果てを見ていないらしい。大きな力は、小さな力に追い出されていく。遠い遠い世界の出来事のように。遠い遠い夜の出来事のように。わたしは青い空を見つめる。そこには、愛があり、希望があった。愛の中に芽吹く希望があった。たまたまそこにあった肉体たち。たまたまそこにあった精神の渦を見つめながら、わたしは世界をしずめていく。

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