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わたしたちという庭の木(28)

誰よりも美しい。そんな人生の渦の中を1人歩んでいる。とまった。あの人からのメッセージは、とまったのだ。わたしはあなたがいつの間にかいなくなっているのに気づかなかった。どうしようもない大馬鹿者だ。だが、それでも、やはり、あなたは帰ってこない。わたしは静かにベンチに座って、新しいはなを見守る。誰よりもあなたが好きだったのに。いや、あなたがわたしの味方でいてくれたから、好きだったのかな?あなたが、誰よりもわたしを大切に思ってくれたから好きだったのかな?わたしはあなたを深く愛していたつもりであっても、その実際は、絆はもろく崩れてしまったのだろうか?わたしは寂しくなり、空を見上げる。夜にいつの間にかなっていた。わたしは月を見て、その明るさに感心する。あなたはどこへいってしまったのか?かぐや姫の伝説のように、月へと帰ってしまったのだろうか?あなたは今はここにいないようだ。わたしはあなたを求めるが、あなたがどんな人で、何をしているのか?どこに住んでいるのかも知らないのだから。わたしはきっとあなたを好きだったのだろう。それは誰のために?もちろん自分のためだったのだろうか?1人語りは続く。なおも、孤独な森の中にわたしという一匹の狼はいる。いや、狼などたいそうなものではない。とても小さな子供のようなうさぎ。寂しくて寂しくて死んでしまいそうなうさぎ。あおいうさぎという歌があった。なんとなく覚えている。今はどこにもないわたしと言う世界。あなたはどこにもいないのか?わたしは探し続ける。ふと、あなたの声が聞こえた気がした。「大丈夫。うまくいくよ」わたしはにこやかに空を見上げた。わたしは大きく息を吸って、息を吐いた。なだらかな坂の上から私は駆け下りる。勢いにのってわたしは転げてしまう。「やあ、やっときたね」あなたは、すぐ目の前にいる。わたしをずっと待っていてくれた。ありがとう友よ。ありがとう空よ。

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