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わたしたちという庭の木(17)

 わたしは歩いている。物語のひとつが動き出している。光の中からひとつの鈍い暗闇が姿を現す。苦しみという怒りがわたしを傷つけ、いやしていく。まだ、ここから始まるものがある。今の時点から、始まるものがある。わたしは水を飲む。冷たいさわやかな水だ。好ましい水だ。同時にわたしは奇妙な飲み物も飲んでいる。大きな形が人々を作り上げている。大きな心が人々を押し上げている。どこにもない果てにどこにもない結末を与えるものたち。その人々たちを見よう。笑顔で私たちに問いかけてくれるだろう。その道は正しいのかどうかを?わたしは1度立ち止まり、夜に食べた食物を思い出す。ああ、ここにある数学的意味をわたしは勘違いしていた。とらえ間違っていたものは、意味のない解答をわたしにもたらすだろう。喜びさえ、手を取り合う喜びさえ、あなたに捧げるだろう。この身を、ゆるがしているものたちの都市化。かなりのものたちの終わりの歌。告げるだろう世界のただなかにある結末。わたしは心のうちで、思っている。この世界がやがて、晴れやかな世界に至るだろうことを。あなたたちは、わたしに求めているものをすべて捨て去るほうが良い、わたしにとっても、あなたたちにとっても。

あなたはわたしにいうだろう。1人の仲間として。1人の友人として。

「あなたはかけがえのない1人、誰もがあなたを愛します。誰もがあなたを愛することになります。あなたはわたしにとってかけがえのない人であると同時に、まさにいちばんの敵でした。しかし、今あなたは敵である正体を表した、だからこそ、わたしあなたに告げることができる。あなたをゆるして、あなたを友にすると」

 そして、わたしたちは手を握り合って、新しい世界へと一歩進み出した。この箱から何も出てはこないが、この箱は確かに私たちをわけるものとして存在している。わたしは1人の存在者である。同様にあなたも1人の存在者である。存在するものは皆言うだろう。ここにいる、わたしはここにいる、と。その言葉の中で、どこにもない始まりがここにいたる。そして、その中にある終わりを、わたしはぬくもりを持ってえりわける。そこまでだ。その中までをわたしの夜と朝のわかれめとしたい。

 人々は誰よりも、新しい世界を求めている。だが、同時に人々は、何よりも人々を求めている。このことをもって、人々の祈りが始まる。いよいよ、ここから、世界が始まるのだ。言葉が生まれた時に、誰もが言葉が死ぬことを知っていただろうか?知っていたはずだ。そして、ひとつの時代が終焉した。誰をも憎まずに誰をも嫌悪せずに、許しうる。あなたはあなたをゆるしうる。わたしはわたしを許しうる。

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