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世界の果てまで行って(16)

 わたしは眠っている。鮮やかな闇が、静かにわたしをおおっている。守っているような悲しみの歌が、わたしたち(少女とわたし)から、聞こえてくるだろうか?世界のままに少女はわたしの隣にいる。

 夢の中で、少女はわたしに鎌をふるう。

「あなたはあなたでしかない。ここまで、世界を求めるものがいるならば、わたしは鎌をふるおう。あなたの夢の中で、わたしは自らの恨みを知った。そして、わたし自身の悲しみと憎しみをどこかへやろうとして、この鎌を作ったのです。夜の闇はなおわたしを苦しめる。それでも、わたしは恨みを消そうと憎しみを消そうと生き続ける。そのために受けた第二の生であるというのに。何もわたしから奪えないような、何も彼方から出てこないような、麗しいその姿は、やがてむくろとなりて、この身を焼き尽くすだろう。立ってくれ。あなたよ。立ってくれ」

 繰り返される夢というイメージの中で、わたしは手を握りしめる。その手を見た時、その手が光に満ちているなどと考えることはできないと知った。今こそ、この世界をわたしから切り離して欲しい、そう願ったひとつのゆらぎをあなたへのたむけとなすだろう。

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