地底深くに洞窟がある。そこに人がいた、盲目の剣士だ。
「この先に進むのならば、あなたを殺さねばなりません。ここから先に通すことはできない。ここから先は、人でありつつも、人でない領域。あなたはここで命を失って、そして、再度立ち上がり、再度この洞窟の奥深くに進まなければいけない。今、あなたは生きている。忌み嫌われるものよ。ここから先の世界にもあなたの居場所はない。可能性としてあるのは、あなたがわたしの剣を身に受けて、肉体を滅ぼし再生させることだ。もし、わたしを殺して、押し通るも選択肢のひとつ。だが、わたしは永遠にあなたを呪うだろう。そして、わたしは強い」
少女を見た。少女はぼんやりと剣士の話を聞いているようだった。わたしは洞窟から引き返す方法もあった。そして、洞窟の先の世界がパンゲアか、どうかわからない。だが、確認しなければならなかった。それが、わたしに与えられた忌み嫌われる一族としての使命だった。だから、もしこの剣士に殺されたとしても、わたしは進むことができるのかもしれない、だが、2度とこの世界に戻ってくることはできないかもしれない。それでも、進むべきか。
剣士はかまえる。わたしはそれでも歩を進める。剣士は剣を抜いた。遠心力で刀が速い。大きな金属音がする。大きな鎌は剣を止めた。少女はカマを振り上げる。剣士は、刀を再度ふるう。そして、倒れた。鎌は剣士の命を奪い終えていた。
「あなたが進むことで、多くの命は失われていく。それでも、進もうというのか。わたしはあなたが心底嫌いだ。忌み嫌われる一族であることとは、関係なくね」
少女は吐き捨てると、鎌を懐にしまう。血がまた流れてしまった。