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世界の果てまで行って(7)

 私たちは海岸に打ち捨てられた船を使って、沖に出た。海の天候は変わりやすく舵を取るのも簡単ではない。嵐にみまわれ、防風シートで、身を隠したりもした。天気の良い日は、船の上で魚を釣った。新鮮な魚を短刀でさばいて食べた。少女は食べなかった。少女はただ、持っている干し肉を定期的にある時間が来ると食べているようだった。

 やがて陸地が見えてきた。細長い海岸線が、私たちを迎えてくれたようだった。だが、ここでも、やはり忌み嫌われるだろうと諦めに似た気持ちがあった。わたしはこの少女の力によって、殺されはしないだろうが、人々をまた殺すかもしれないことが、恐ろしかった。私を守るために少女はためらいもなくカマを振る。それは、すでに証明されていた。

少女は変わらず無口だった。彼女の視線は、どこか遠いところ見つめているように見えた。水は船にたまった雨水を飲んだ。少女はうまそうにそんな時だけ、若い年齢に相応しく笑った。それ以外は、全く無表情で、感情を出さないようにしているようだった。少なくとも私から彼女が私をどう思っているかはわからなかった。なぜ、唐突に姉の話をしたのだろう、と疑問に思ったが、あれ以来少女はまた何も言わず、殻にこもってしまった。どんどん陸地は近づいている。私たちは人気のない海岸に船をつけた。

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