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わたしたちという庭の木(4)

 わたしは道を歩いている。石のつぶてで作られた硬い小道である。やわらかな靴をはいて歩いていく。風はゆるやかに吹いている。虫たちが元気よく飛び回っている。公園に寄ってみると、地面にひかれた。さわってみると冷たい。その中に大地のきらめきを感じているわたし。

 隣にいる君にわたしは声をかける。

「きれいな花が咲いているよ」

 あなたはわたしに語りかける。

「きれいだね。今日もいつも通りの幸せな日常をありがとう。君といるだけで、わたしは幸せだよ。とても心があたたかくなる」

 わたしはその言葉を聞いて胸があたたかくなる。風はおさまってきて、とても優しい風になっている。花は美しく咲いている。あなたにまた聞きたいと思う。

「君のこと大好きだよ。誰よりも君のことを大切に思っている」あなたの声にわたしは返す。「あなたのためになって、とてもうれしい。わたしはあなたのぬくもりに感謝します」

 風がさわやかにふいている。空が鮮やかに染まっていく。夕暮れがやってくる。おだやかな休みの時間だ。休息の時間がやってくる。わたしを傷つけないで、わたしをひとりにしないで、という心の声。君はわたしに声をかけてくれる。いつもと変わらずにおだやかに優しく。

「大丈夫だよ。君にはわたしがいる。安心して、君は過ごしていいからね。どんなものも、ここにはたどり着けないのだから」

わたしは家の前で、あたたかな君の匂いを感じる。ありがとう。

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